株式会社タバッキ / tabacchi

Tabacchi Journal

イタリア仕込みの明るい愛されキャラが売り。高橋 智樹の「わたしの7Stories」

① わたしのタバッキとの出会い

八丈島出身の僕は、小さい頃から魚を釣って捌いたりして、母の手伝いをよくしていました。そうしているうちに将来は料理人になりたいなと思いはじめたんです。でも大学で専攻したのは観光。ツアーガイドやホテルマンとか、そういう観光業を目指して勉強して、卒論のテーマは「八丈島の地域観光の未来と現在」にしました。ただ、卒論を書いていくうちに、観光客が減っている八丈島を盛り上げるならやっぱり「料理」で盛り上げたいとあらためて思い直しました。それで、大学卒業後に料理人を目指すことにしました。

料理人の道の第一歩として選んだのは、イタリア留学でした。思い立ったらすぐ行動に移してしまうタイプなので、学校説明会に行って二日後には学費を振り込んで、その後に親にイタリア行きを事後報告しました(笑)。

最初はフィレンツェの学校で語学と料理を2ヶ月学び、その後はインターンとしてピッツェリア&リストランテの厨房に入らせてもらいました。僕はリストランテの方に配属されたのですがそこはシェフと僕の二人だけだったので、4ヶ月の間、料理のことやイタリア語をかなり覚えました。その後は、日本人が少ない環境に身を置きたくて、エミリア=ロマーニャの港町・チェゼナーティコのリストランテへ。魚料理を主に扱っている店だったので、イタリアの魚の処理法や調理法を学びました。そこに半年ほど勤務してから、次は肉料理を勉強しようと思ってピエモンテに移りました。ちょうど冬に入る時期だったのでトリュフ料理も一緒に学びたいと考えました。その後は、トスカーナのルッカという城壁に囲まれた古都に移り、創作イタリア料理店で働きました。魚、肉と来て、最後は創作料理も学んでみたかったので。イタリアでは、合計2年ほど修行をしました。

25歳で帰国してからは、赤坂にある南イタリアの魚料理専門店「ラ・スコリエラ」に勤務していました。そんな中、そろそろ住む場所を変えようと思って学芸大学周辺の物件を探していたときに、たまたま立ち寄ったのが「あつあつ リ・カーリカ」でした。3人のスタッフがすごく楽しそうに働いている姿が印象的で、料理も全部美味しくて、ワインの話も色々教えてくれて…。気がつくと話が盛り上がっていて、その流れで「ここって社員は募集してますか?」って聞いたんです。そしたら「してます」と。それで翌日に面接をして入社が決まりました。

② わたしのタバッキでの役割

今は「カーリカ・リ」の料理人として主に前菜とドルチェを担当しています。若いスタッフの教育係もやっています。あとは、魚料理の下処理は僕がだいたいやっています。その技術も若いスタッフに伝えています。入社して2年半ですが、働いていて本当に楽しいです。

③ わたしのイチオシ

お店で出しているカントゥッチ(ビスコッティ)です。最近ようやく納得のいく味になってきました。イタリアの味も残しつつ、日本でも受け入れられる味になっています。本場では、二度焼きすることでカチカチにしているのですが、僕は少しアレンジして食べやすくしています。他のドルチェも僕が担当しているのですが、ドルチェはどれもイチオシです。メニューが時期によって変わるので、来店時にはぜひオススメを聞いて下さい!

④わたしの仕事道具

「トミー」という愛称が仕事道具です(笑)。トミーっていうのはタバッキに入ったときに石黒さん(リ・カーリカ店長)がつけてくれたんですけど、トミーの印象が強すぎてフルネームを知らない人が多いくらいです。本名は高橋智樹なんですけどね(笑)。この愛称と見た目(眼鏡の下がり具合とか)、フォルムがひとつのキャラクターみたいになってて、お客さんにもすぐに覚えてもらえます。なので、トミーという愛称のキャラクターが仕事道具です。

トミーのスイッチが入るのは仕事に来て店に入った瞬間。入る前は高橋くんです(笑)。ふら〜っと外を歩いているときは高橋くん。無心です。そのギャップが激しいと思います。

ちなみに、僕は四兄弟なのですが、兄弟の中では大人しくて頭いいキャラなんですけどね(笑)。

⑤ わたしの好きなこと

甘いもの食べに行くことが好きです。特にケーキが好きで、そのときの気分で色々と食べます。最近感動したのは、神楽坂の「アトリエコータ」。作りたてのドルチェを出してくれるアシェット・デセールの店なのですが、そこで食べたパフェがものすごくおいしかったです。

⑥ わたしのモットー

「どんなときでも楽しくする」です。忙しいときでも声を出して明るくいたいです。仕込みをしてるときも歌を歌ったりしています。仕事のときはトミーっていう明るいキャラクターのスイッチが入っているので(笑)。
これはイタリアで学んだことで、イタリア人の同僚たちは、ピークで忙しくても楽しく仕事をしてるのが印象的でした。
タバッキのほとんどのお店が、オープンキッチンなので、お客さんも僕たちの雰囲気を見て楽しんで欲しいです。

⑦ これからのわたし

円滑に現場がまわるといいなといつも思っているので、その技術を身に付けたいです。料理ももっとできるようになりたいですし、知識もつけたいです。接客も好きなので、接客もやってみたくて。タバッキの中のオールラウンダーになりたいと考えています。イメージとしては、森田さん(リ・カーリカ 料理人)! 最高のオールラウンダーですし尊敬しているスタッフです。

タバッキには、失敗を恐れずに色々と挑戦できる環境があります。どんどんやっていいって言われているし、やらせてもらえる会社なので、その中で安心して仕事を任せられるような人になりたいですね。

<プロフィール>
高橋 智樹、1989年生まれ、東京都八丈島出身、O型。大学卒業後イタリアに渡り、語学ならびにイタリア料理を学ぶ。その後、フィレンツェやエミリア=ロマーニャ、ピエモンテのレストランに勤務。イタリアに2年滞在したのち帰国。東京・赤坂のイタリア料理店「ラ・スコリエーラ」に約2年勤務し、2018年に株式会社タバッキに入社。「カーリカ・リ」の料理人として主に前菜とドルチェを担当。愛称は「トミー」。

企画/金沢大基(iD)文/田中亜衣(iD)写真/倉橋マキ