株式会社タバッキ / tabacchi

Tabacchi Journal

白桃のサラダとミルバク

熱いこだわりに惚れ込んだ濃厚モッツァレラ、通称「ミルク爆弾」

ミルク爆弾、略してミルバク。牛乳本来のポテンシャルを最大限に引き出した、濃厚モッツァレラチーズです。これは、ぼくの故郷でもある熊本県のピッツァ職人「イルフォルノドーロ」の原田くんとの出会いなしには語れません。

彼はピッツァに欠かせないモッツァレラチーズを「本場ナポリから取り寄せていたのでは鮮度が落ちてしまうから」と、酪農家の親戚が作る牛乳を使って、自分で作ってしまった男です。ぼくも牛乳を飲ませてもらったのですが、臭みがなく、コクがあってクリアな、とてもおいしい牛乳でした。牛たちを見ても、臭みのない良質な牧草を食べることで、いい育ち方をしているのがよくわかりました。

彼が作ったのは、牛舎の真隣にモッツァレラチーズ専用工場を建て、搾り立ての牛乳を貯乳タンクからパイプ伝いに工場へ移し、即モッツァレラに加工できる仕組み。こんなところは他に見たことがありません。研究熱心で常に上を目指していく彼の作るモッツァレラチーズに惚れ込み、ぜひメニューにしたいと思いました。精製から3~4日置いたものが一番おいしいので、店には4日寝かせたものを送ってもらっています。

もともとがおいしいから何と合わせてもおいしくなるので、店では旬のフルーツと合わせ、オリーブオイルと塩でシンプルに仕上げたひと皿として出しています。「白桃のサラダとミルバク」「しらすと発酵塩レモンとミルバク」など、季節ごとの味も楽しめる人気メニューとなっています。

堤亮輔