株式会社タバッキ / tabacchi

Tabacchi Journal

誰にも負けない料理への好奇心が原動力! 伊藤 和道の「わたしの7 Stories」

① わたしのタバッキとの出会い

ぼくの実家は居酒屋を営んでいて小さい頃からおいしい料理を食べて育ったんです。その影響もあって高校は調理師免許の取得できる調理科のある学校に進みました。高校ではとにかく料理に没頭して、クッキング部の部長を務めるほどでしたね。あ、あとバンドでドラムにも明け暮れていました…(笑) 

その後は「エコール 辻󠄀 東京」でフランス・イタリア料理を専攻して、卒業後に恵比寿にあるイタリア料理店に4年間勤務したのち、2013年にまだオープンして半年だった「リ・カーリカ」に入りました。

「リ・カーリカ」の料理やワインの質の高さに驚かされましたし、すごく賑わっているにも関わらずわずか3人で店をまわしていたので「ぼくが入ったら何でもやらせてもらえそうで、もっといいお店になりそう!」って思ったんです。面接で堤に会ったときに、テンションが高めで肌がツルッツルに潤っているのを見て、“流行っている店をやっている人”のエネルギーがビシビシ伝わってきたのも「リ・カーリカ」に入りたいと思った決め手のひとつです。(笑)

② わたしのタバッキでの役割

入社当時は、洗い場からはじまり、サービスマンとして接客をしていたこともありますし、今までやったことのないことにどんどんチャレンジさせてもらい経験を積みました。なんでもやれるようになったことで重宝され、いつからか名刺の肩書きは「スーパーマルチ」に…(笑) 1週間のうち3店舗でいろいろなポジションをまわるときもあって、「カンティーナ カーリカ・リ」で料理をつくった翌日には「リ・カーリカ」でワインをすすめてたり。ぼくは同じことを繰り返すより色々やってみたいし、負けず嫌いなところもあるので、料理はもちろんワインにも詳しくなりたくて、とにかくインプットを続けてきました。

料理人の仕事だけを任されるようになったのは2019年からです。おもに「あつあつ リ・カーリカ」の料理人として、自分の居場所を確立していきました。「あつあつ リ・カーリカ」では、インドカレーにもチャレンジしました。コロナの自粛期間中にテイクアウトで出すことになったことがきっかけです。なぜか、一度インドに旅行をしたことがあるだけなのに「伊藤はインドカレーできるでしょ?」みたいな雰囲気になって (笑)。 とにかく研究して試行錯誤を繰り返し、今では30種類以上のインドカレーのレシピがあります。転職したわけじゃないのに、普段ならできない経験ができました。

現在は、料理研究開発部部長として、堤と料理研究開発部のメンバーで定期的に集まって各店舗のメニューを開発しています。今までは、各店舗でそれぞれの料理人たちが試作したメニューを堤がチェックしていたのですが、日々の営業もあるのでどうしても時間がかかってしまったりスタッフの負担も大きかったんです。それを、料理研究開発部のメンバーでネタを持ち寄り堤のアイデアも織りまぜながら料理を完成させて、それぞれのお店のキャラクターや調理設備などに合わせて料理を割りふり、各店舗にレシピを共有する流れに変えています。今までとは逆の発想です。

新店舗である「リ・カーリカ ランド」には料理人をおかないので、サービススタッフでも簡単に提供できるメニューを研究開発しています。ぼくにとっては新しい試みです。ただ簡単にできるだけじゃなくて、きちんとおいしくておもしろい料理、提供までスムーズな料理になるよう、日々アイデアを出しあっています。

③ わたしのイチオシ

やっぱり「自分の料理」ですね。最近つくった料理の中だと「発酵サルシッチャと干し胡瓜のソテー(以下、発酵サルシッチャ)」は、“今のぼくの全て”と言えるぐらい思い入れがあります。サルシッチャっていわゆるイタリアンバルのようなお店によくあるメニューなのですが、ぼくは定番っぽいことはやりたくなくて、でもサルシッチャが好きなのでおもしろくできないかなと考えていたんです。「発酵サルシッチャ」はどこかアジアっぽい雰囲気があって、そのフュージョン具合がちょうどいいなと思って気に入っています。

実は考えついてからすごく時間のかかった料理なのですが、アイデアを出した時点でいいものができると確信していました。作る工程としては、ぶどうを発酵させて搾りかすを作って、そこに豚肉を漬けて発酵させて、そこからやっと羊の腸に詰めていく流れになるので、作りはじめてから3ヶ月くらいかかるんです。作るのが難しいというわけではないのですが、他で見たこともないし、おいしいし、自分の中でもおもしろくできたなと満足しています。もしお店に大御所のシェフが遊びに来たとしても、自信を持って堂々とお出しできる料理です。

③ わたしの仕事道具

料理人は普通包丁ですかね…(笑)でもぼくはiPhoneが相棒です。調べものをしたり、レシピのアイデアをメモしたり、何かを考えるときに一番最初の火種にもなりますし、忘れないためのTo Doリストの役割もしてくれます。

今の時代は情報が溢れてるので、自分次第でいくらでもインプットできますよね。最近は、YouTubeでスッポンの捌き方を見て研究しました。今すごく興味のある食材で…。頭の中では、もうスッポンを捌けてます(笑)。

あとは、自分の料理を綺麗に撮影するのにも凝りはじめました。撮った写真はお店のSNSでも使いますが、会社のグループLINEのアルバムに料理の説明文と一緒に載せて、みんなで共有しています。自分の料理を振り返ることもできるので便利です。

⑤ わたしの好きなこと

岩盤浴です。休日に疲れがたまっていると行くのですが、通い出してもう3年くらい。お気に入りは大井町の「おふろの王様」です。一回行くと少なくとも3〜4時間は、休憩をはさみながら入ってます。とにかく気が済むまで入ってたい派です(笑)

岩盤浴に入っていると疲れが回復してきて、頭もクリアになるんです。なので、岩盤浴中は、仕事のことを考えていて、岩盤浴から出たらすぐにメモをすることも多いです。休日は疲れを癒すタイミングでもありインプットするタイミングでもあります。

⑥ わたしのモットー

“やるやらない”という判断に迫られたときに「やる!」って言ってからどうするか考えます。「やらない!」は、あまり言ったことがないと思います。無茶してでもやるほうが自分の経験値が上がりますし、とにかく好奇心旺盛なので。でも、本当にまわらなくなってしまうときは、人を巻き込んで、助けてもらってます(笑)。

⑦ これからのわたし

今タバッキは、新店舗の「リ・カーリカ ランド」がオープンしたり、事業部制がスタートしたりと、会社が大きく変わる時期にいます。コロナというイレギュラーなこともあり、世の中が振るいにかけられている中で、確実に負けない方向に進んでいると思います。

その中で、ぼくは料理研究開発部部長として、色々なことが今までよりも円滑に進められたり、料理の質が上がるように組織を安定させたいと考えています。今までは現場にずっといたのですが、これからは現場に行かないで料理研究開発部のミーティングで各店舗の料理を開発したりと、仕事の仕方も変わる予定です。変化している時がぼくは一番楽しいので、楽しみながら取り組んでいきたいと思います。

<プロフィール>
伊藤 和道、1989年生まれ、東京都八王子市出身、A型。実家が居酒屋を経営していたことに影響を受け、高校は調理科に進学。その後「エコール 辻󠄀 東京」でフランス・イタリア料理を専攻。東京・恵比寿のイタリア料理店に勤務したのち、2013年に株式会社タバッキに入社。「カンティーナ カーリカ・リ」、「あつあつ リ・カーリカ」の料理人を経て、現在は料理研究開発部部長として、全店舗のメニューの開発を担当する。趣味は岩盤浴。

企画/金沢大基(iD)文/田中亜衣(iD)写真/倉橋マキ